建物は大正元年(1912)年に盛岡高等農林学校(岩手大学農学部の前身)の本館として建てられたもので、重要文化財に指定されています。この学校は宮沢賢治が在籍した学校としても知られています。
当社は、この建物の耐震補強・修理工事について、調査・計画から設計・監理までを一貫して担当しました。富山大学、富山県農林総合研究センター、職藝学院等の教育研究機関と連携して、解体調査・歴史調査・実物大実験を行う等、建物の安全性と文化財的価値の向上に向けて、設計は慎重に検討されました。工事では、創建当初の姿への復原整備が行われることになり、建物の姿は当時の趣をいっそう深めたものとなりました。
現在、建物は岩手大学農学部植物園内の「農業教育資料館」として公開されており、大正年間の面影を残す園内は、市民の憩いの場となっています。
この工事を末永く後世に伝える資料として「重要文化財 岩手大学農学部(旧盛岡高等農林学校)旧本館 耐震対策工事報告書(発行:岩手大学)」がまとめられています。
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建 設 地:岩手県盛岡市上田三丁目
構造規模:木造2階建て 主な用途:資料館 延床面積:976m2 竣 工:2012年10月 写真撮影:ヒヤマフォトスタヂオ、当社スタッフ |